私にとっては23年目のパープル、リッチーはいなかったけれど楽しい時を過ごすことが出来ました。会場のキャパは約1,600人。それでも私の後ろは殆ど空席です。こんな後ろの席でも武道館に比べればホントにステージが近くに見えます。定刻18時を 5分位過ぎて「Fireball」からスタート。私の知らない新しいナンバーが半分以上あったのですが、「Black Night」「Smoke on the Water」「Speed King」アンコール最後の「Highway Star」等、定番も演ってくれたので懐かしいやら嬉しいやら。「Smoke on the Water」「Highway Star」では場内大合唱です。地方都市の小さなホールなので手抜きされるかとも思いましたが、そのようなことも無かったようです。また観客も若い人に混ざって、私のような人や親子連れと見受けられる人もいて、さすが往年の名ハードロック・バンドという雰囲気でした。

　現在のパープルはかつてのパープルとは別グループと思った方が良いのでしょうね。コンサートでも、観客にうけるのは昔のナンバーばかり。でも観に行って良かったと思っています。やっと23年目のリターン・マッチが出来たんですもの。そしてパープルを観に行くことはもう無いでしょうから...きっと...

　日曜日だったせいか、なんと 5時の開演。例によって『Well come back my friends...』のMCの後、「悪の教典#9 -第1印象 part 2-」から始まってお馴染みのナンバーが続きます。後楽園でのオープニングだった「ホウダウン」では"リボン・コントローラー"を持ち出して、観客席まで降りて来るサービスも。後楽園では他の曲でこの"リボン・コントローラー"を使ったのですが、誰もいない(^^;)グランドに降りたのでいまいち興奮度はありませんでした。しかし今回はバッチリ。クライマックスは「タルカス」から「展覧会の絵」へのメドレー。「キエフの大門」で最高潮に達し、曲が終わると総立ちです。例によってアンコールの「ロンド」ではハモンドに乗っかるは、ひっくり返すは、ナイフ投げをやるは...若き日のエマーソンそのままでした。

　ジェスロ・タルのツアーの前座の時をベースにしているせいか、時間も 1時間半弱と短いものでしたし、またタンスのような例のムーグ・シンセサイザーも持って来てくれませんでしたが、彼らに対して「有り難う」を言いたいと思います。楽しくて、懐かしくて、嬉しかった一夜でした。

セットリストです(久しぶりにメモを取りました ^^;)

	1：	Karn Evil 9(1st Impression,part 2)	2：	Tiger in a Spotlight
	3：	Hoedown	4：	Touch and Go
	5：	Knife Edge	6：	Bitches Crystal
	7：	Still...You Turn Me On	8：	From The Beginings
	9：	Piano solo	10：	Honky Tonk Train Blues
	11：	Take a Pebble	12：	Lucky Man
	13：	Tarkus（Eruption〜Stone of Years〜Iconoclast〜Mass） 〜Pictures at an Exhibition（The Great Gate of Kiev）
	Encore：Fanfare for Common Man〜Rondo

　さて、いよいよコンサートの開始です。なんとオープニングは「移民の歌」・・・71年の初来日と同じではないですか。P&Pも考えたなぁ〜と思いきや、「移民の歌」はイントロだけで「ワントン・ソング」へと。そして「ブリング・イット・ホーム」「ハート・ブレーカー」など懐かしい初期のナンバーが繰り出されます。ペイジのギターもリハビリ完了。過去の再結成などで見られた危なっかしさがありません。あらためて「ジミー・ペイジって、やっぱギター上手かったのね」なんて思ってしまいました。
　「ノー・クォーター」の後、ハーディー・ガーディーというハンドルを回して鳴らす箱形の楽器のソロがありました。子供の頃観た映画のカーニバルのシーンで出てきたのを憶えています。ちなみに、ここで楽器の名前を初めて知ったのですが、ドノヴァンの歌「ハーディー・ガーディー・マン」ってこれだったんだ・・・と、無性に嬉しかったりしたのです。

　アコースティック・セットや、お待ちかね、テルミンを使っての「胸いっぱいの愛を」など。また途中、エジプト民族音楽のミュージシャンが出たり、オーケストラとの共演があったりと、盛りだくさんの内容でした。そしてアンコ−ルは「ブラック・ドッグ」「ロックン・ロール」の定番モノでコンサートは終わりました。
　四半世紀も前に見たツェッペリンの夢を追いかけ武道館に行って来ましたが、「やはり夢にしておいた方が良かったのかな」とも思えたし、その反面、なにか吹っ切れたような気もした武道館でした。

　ところで、実はこのペイジ&プラントに限り、「近頃足を運んだ・・・」ではなく、約 3年 9ヶ月後(99年11月28日)に書いています(笑)。セット・リストは、ツェッペリン・ファンお馴染みのサイト『For LED ZEPPELIN Collectors Only』を参考にさせていただきました。

セットリストです

アルバム"NO QUARTER" (日本フォノグラム PHCR-1310)	1：	Immigrant Song(intro)〜The Wanton Song
	2：	Bring It On Home	3：	Heartbreaker
	4：	Ramble On	5：	No Quarter
	6：	Hurdy Gurdy Solo	7：	Gallows Pole
	8：	Since I've Been Loving You	9：	The Song Remains The Same
	10：	Going To California	11：	Babe I'm Gonna Leave You
	12：	Whole Lotta love〜White Rabit〜Break On Through〜Dazed And Confused
	13：	Yallah	14：	Four Sticks
	15：	Kashmir
	Encore：Out On The Tiles(intro)〜Black Dog / Rock And Roll