前座には日本のガロが出演しました。これはCCR側からアコースティック系という指定があったのだそう。当時のガロはあの「学生街の喫茶店」の大ヒット前で、CSN&Y のコピー曲が中心でした。前半は 3人でのアコースティック・ナンバー、後半はバック・バンドが入っての演奏です。有名な「オハイオ」や「ティーチ・ユア・チルドレン」「サザン・マン」等の他に、オリジナルの「地球はメーリー・ゴーランド」等も演奏され、個人的にはけっこう楽しめるものでした。ちなみにバック・バンドには後に有名になった人がいるのですが...誰だか忘れました(^^;)
　「学生街の喫茶店」以降を御存知の方には信じられないでしょうが、この頃までのガロはロック・バンドという認識をしている人が多かったような気がします。今から考えるとこの時期のガロを観ておいて良かったと思います。

　CCRは「ボーン・オン・ザ・バイヨー」からスタートして全16曲、完全にパッケージされたショウといった感じで、演奏もレコードどおりという印象でした。時間もちょうど 1時間でアンコールも無し。ビートルズの30分に次ぐ短さでは？　今まで経験してきたハードロック系やプログレ系のライブのように、レコードとはまた違った演奏を期待していた人は、がっかりしたのではないでしょうか。当時はまだ曲が長いと偉かった時代でもあったことですし...
　それにしても日本でもヒット曲が大変多いCCR、ライブを聞いていても知っている曲ばかりで楽しめたのも事実ではありました。

　また彼ら(特にドラムのダグ・クリフォード)の衣裳が派手だった記憶があります。なんというかカントリーの歌手のステージ衣裳にあい通じるものがありました。そんなところにも、普段着そのものといったそれまでのロック・ミュージシャンとの違いを感じました。

***よもやま話 いろいろ***
[インタビューされたお話]
　武道館の外で入場を待つ行列へデンスケを持ったTBSラジオの某Ｈアナウンサーがやってきてインタビューをしていました。質問は「CCRの魅力ってなんですか」というものです。私は何て答えたかって？　「土の匂いがすることかな...」と、なんかつまらないことを言ったようです。ちなみに某H氏は木曜深夜の「パック・イン・ミュージック」ナチ/チャコの後、第 2部を担当されていた方で、もちろん私の声も番組の中でオンエアーされました。私の声が生まれて初めて全国(かな?)へ流れた瞬間です。

[地震のお話]
　開演前にわりと大きな地震がありました。武道館のように柱が無い建物にいるとチョット心配したりもします。ちなみに72年11月の T.Rex の武道館公演でも地震があったそうです。マーク・ボランがやたら怖がったという後日談を聞いたことがあります。

[ボコボコになったクルマのお話]
　公演後に欲求不満の観客の一部が武道館外左側のスタッフ出入り口に集まり、気勢を上げたのでした。後で聞いた話ですが、たまたまあったクルマがボコボコになったそうです。