[グランドに観客が乱入!!]]
　コンサートも終盤近くになって「展覧会の絵」の「キエフの大門」の時に、数百人の観客がフェンスを越えて乱入しました。最初は一塁側から数十人が乱入しようとしたため、警備員がそこへ集中し、そのため手薄になった三塁側から更に多くの人数が雪崩れ込んで、とても制止出来る状態ではなくなったのです。事故防止の為に電源を切ったのは確かですが、カール・パーマーがそんなに長くドラムを叩き続けていたというようなことは、無かったように思います。(こういう話は往々にして、尾ヒレが付いて伝わるものです)
　
　EL&Pの三人は曲が終わるとステージ裏に引き上げてしまい、すぐに車が三台やって来て連れて行ってしまいました。乱入した連中は、ただ近くで騒ぎたいという程度のノリだったようで、別にステージに上がったりという様な事はしませんでしたが、「三人は既にホテルへ帰りましたので、これでコンサートを終了いたします。」という場内アナウンスが流れたものだから、一般の客席に残っていたファンは「帰れ、帰れ!!」の大合唱を始めました。乱入者達もようやく事の重大さに気が付いて、そぞろ戻り始めようとしましたが、それでもアンコールを期待していた私たちの落胆の大きさは言うまでもありません。しばらくは残って待っていましたが、もちろんコンサートが再開される筈も無く、重い足を引きずって帰路に着きました。翌日の関西の新聞には、三段抜き程度の小さな記事が社会面に載りました。
　確か、このコンサートは前座にFreeが出ていたと思います、数は少ないですが、Freeのステージが終わるとEL&Pを観ずに帰っていく人もいました。

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